資格の効果 ~他の看護師に負けたくない人へ~

「資格の取得」を目標にして、効果的な学びにつなげよう。


医療の領域に限らず、世の中にはたくさんの資格があります。
資格を上手に活かしてキャリアアップのために役立てましょう。

資格をとる効果とは?

資格を取った後、70%を超える方が体感するという効果。
その効果とはいったい何でしょう。



豊富な知識・ワザを得ることが効果のカギ

資格を手に入れるためには、検定や認定の試験が行われます。
試験で合格を手にするためには、学ばなければなりません。

資格によっては、講習会が開かれるものや実習・レポート提出が課題になるものなど、さまざまです。講習・実習・レポートの内容と日々の知識・ワザが日常の業務とつながっていれば、「仕事で実践できた」と体感できるでしょう。

資格を学ぶ上でいろいろ調べて試験に臨むので、資格そのものより、「試験までにどういう道のりを歩むか」が効果を発揮するカギとなります。

忙しい毎日のなかから時間をひねり出して勉強に取り組むのはそんなにカンタンではないです。そんななか、試験の日程がせまっていたり、利用できる参考書や問題集があれば、自分を奮起させることができます。

資格を取るために勉強をしていたら、自然と仕事に欠かせない知識とワザが身についていた。
それこそが、資格の効果です。



スキルの客観的な証明になる

さまざまな仕事において、自分の「キャリア」を説明するためにもっともわかりやすいのが経験年数です。「看護師15年」「急性期病棟で5年勤続」という様に、あなた自身のキャリアを説明する機会はあるでしょう。

しかし、看護師を何年経験していても、知識や技術の量がどれだけ豊富なのかはわかりません。

それに対して資格は、学会や団体など、認定を行う機関から「公にみとめられた能力」で、専門の知識やワザを一定の水準で持っていることを証明してくれるものです。



断片的な知識が全体的な知識としてひろがっていく

資格の勉強をすると、断片的な知識が全体的な知識につながり、ひろがって行きます。

まず、1つの症例にたいして現場で必要になるのは、「この症状を抑えるために○○をする」という処置です。
毎日の勤務で得る知識は、目の前にある仕事をこなしていくうえで、断片的に身について行きますので、必ず順序があるわけではありません。
そして、症例にたいする研究を知らなくても、いままでの知識により、「処置」をすることはできます。

いっぽう、講習会のなかでは、勤務しながら覚えていくことと違い、順序立てて学んでいくことができます。1つの症例にたいしても、「なぜ、この症状が出るのか」という、原因の研究や観察も含めた学習をします。
症例にたいする道筋を一から学び、結果として「だから、この症状を抑えるために○○をする、という処置をする」。このように、断片的な知識の「裏付けとなる研究」の結果に出会えることもあります。

現場で習得した知識が全体的な知識としてつながることは、それまでの不安や疑問を解くことができるし、仕事への自信につながります。
それから、断片的だった知識を整理できるので、目的としているステップへの移行もスムーズでしょう。



資格の効果のアリ、ナシ。分かれ道はどこ?

資格は、いろいろな効果が期待できますが、アンケートでは17%もの人が、「効果を体感できない」と回答しています。
それはなぜなのでしょう。

原因は、「目的がはっきりしないから」だと考えられます。

「本当に必要な資格を取得しているか?」
その原因として考えられるのか、資格を取る「目的」です。

くりかえしますが、「豊富な知識・ワザを得る」「スキルの客観的な証明」「断片的な知識が全体的な知識として広がっていく」などの資格の効果は、医療の分野だけではなく、多くの分野にもあてはまります。

それにたいして「仕事のために取りたい」という希望があるなら、「仕事で必ず使う資格」でないと意味がありません。
当然のことではあるのですが、意外と気づかない方が多いです。「いつか使えそう」「取ったら有利かも」という理由で勉強するも、いざ習得となったら、「仕事に役立たない。やるんじゃなかった」という結果になるのは、仕事と資格に関連性が無かったからです。

頑張って取った資格ですから、仕事に活かしたいはず。ですが、まったく関連がない資格の取得をしても、仕事には活かせません。
もし「仕事で使用したい」という気持ちがあるのなら、資格を取ることで得られる知識や仕事との関連性をしっかり調べてから挑戦しましょう。



資格があればなんでもできるわけではない。

看護師の資格がなければ、看護師の仕事はできません。それは、警察官や介護士も同じです。

こういった資格は、一定の知識や技術を持つ人だけが仕事を許される、「公に認められた資格」です。

反対に、資格を取得していない人も取得者と同じ条件でできる仕事もあります。

この点をしっかり理解していないと「資格を取ったのに、取ってない人と業務が同じ」ということが起こり、ストレスになります。
そして、「資格をとっても給料が変わらない」というような不満を生むことも。
これは、資格への大きすぎる期待や誤解があるからです。

勤務先により、資格の取得に手当をもらえたり、取得を支援する制度が設けられている場合もあります。
職場の制度が後者にも関わらず、資格を取ったら昇給できる、昇進できると勘違いしていると、期待外れに終わってしまいます。

資格を取得する目的は、あくまでも、「忙しさにかこつけて学びを怠慢にしないため」に、自ら学ぶきっかけをつくり、奮起することです。
「資格を取るために懸命に勉強すると、知識やワザが磨かれ、仕事のスキルアップにつながる」という道のりの結果、「昇給」「昇進」できるパイプになるかもしれない。
資格をとっても、即効性のあるものは多くないです。ましてや、何でもできるようになるわけでもないです。
けれども、積極的に学んでいくことは、いろいろな場面であなたの成長を速め、目指す方向へと背中を押してくれます。

キャリアアップするうえで、資格を「ちゃんと役立つ道具」として、しっかり使っていきましょう。