内分泌科への転職を検討していますが、どのような科ですか?
内分泌科は、体のホルモンバランス維持に関わる臓器の疾患の治療を行うところです。
主な臓器として脳下垂体、甲状腺や副甲状腺、副腎や膵臓などがあります。男性性腺や女性性腺の生殖器官も扱っています。
どのような病気を看ますか?
糖尿病が一番多いです。
他には、高脂血症、バセドウ病、甲状腺機能低下症、骨粗鬆症などを看ます。
どのような勤務先がありますか?
病棟勤務やクリニックなどの外来勤務があります。
求人数も多いので、自分の好みに合った職場を選びましょう。
仕事内容を教えてください。
病棟かクリニックかで異なります。
バイタルサイン測定や全身状態の観察、点滴や注射、内服薬の投与、レントゲン撮影や採血などの検査補助、患者の日常生活援助、清拭などの清潔ケア、そして、患者さんの生活指導があります。
内分泌科の疾患には、糖尿病や高脂血症など生活習慣の改善が必要なものが多々あるため、生活指導がとても重要なのです。
また、インスリン自己注射や血糖測定、人工透析患者のケア方法など指導が必要な手技も多いです。
時には患者さんだけでなく、ご家族にも指導を行います。
クリニックなどの外来勤務では、患者さんの問診、医師の診療の補助、レントゲン撮影や採血などの検査補助、注射や点滴の実施、掃除や事務作業などを行います。
内分泌科で身に付くスキルは何がありますか?
身に付くスキルは、内分泌系疾患の知識とコミュニケーション能力です。
様々な疾患を持つ患者さんの看護を経験できるので、幅広い疾患の知識が身に付きます。
また、患者さんを指導する機会が非常に多いです。厳しい指導ばかりではなく、患者のやる気を引き出す言葉遣いや、わかりやすい説明が必要となります。
この経験を通して、高いコミュニケーション能力が身に付きます。
取得できる資格があると聞きましたが?
条件によりますが、糖尿病看護認定看護師と糖尿病療養指導士の資格が取得できます。
糖尿病看護認定看護師は、実務経験5年以上、そのうち糖尿病看護の経験が3年以上あることが条件です。半年間の講習を受講後、認定試験に合格することで資格取得ができます。
糖尿病療養指導士は、2年以上の糖尿病看護の経験が2年以上あることが条件です。2日間の講習を受け、試験に合格することで資格取得ができます。
資格を取得することでキャリアアップをはかることもできます。
残業はありますか?
残業は少ないです。
内分泌科の疾患では急変がほとんどありませんし、予定外の仕事が入ることも少ないので、比較的落ち着いて働けます。
残業ができない看護師にはおすすめの職です。
給料はどれくらいもらえますか?
外来と病棟で異なります。
外来勤務の場合、約20~25万円です。
病棟だと、約25~30万円です。
夜勤がある分、外来勤務よりは給料が多いです。
諸手当や基本給などは、勤務先により大きく異なります。事前によく確認しておくといいでしょう。
大変なことはなんですか?
ルーチンワークが多いため、やりがいを実感しにくいことです。
急性期と違い、見た目では比較的変化のない疾患が多いので、毎日同じ業務の繰り返しになりがちです。
内分泌科の魅力を教えてください。
幅広い疾患の知識を得られること、認定看護師の道が開かれていることでキャリアアップを図れることは大きな魅力です。
看護師としての強みにもなります。今後働く上での大きなメリットになることでしょう。
ぜひ内分泌科の業務を通して、魅力を実感してみてくださいね。