【看護師】透析室へ転職したい!成功のポイントQ&A

透析室

病棟で働いています。夜勤や残業がないと聞き、透析室に興味があります。転職はできますか。

転職できますよ。

おっしゃるとおり、夜勤や残業もありません。
ただ、一般病棟と比べると、専門性が高い職場です。



どういったことが専門的になりますか。

まず、仕事の内容が専門的です。

一般病棟での業務といえば、点滴や採血と診察・検査の介助がメインですが、
透析室においては、透析中の観察と管理がメインになってきます。


いままでの経験が生かせないということですか。

いいえ。ただ、まったく別の知識や技術に触れる機会を得ることになります。

その機会を受け入れられるか、受け入れられないかで変わってくると思います。

なぜなら、透析に興味を持っても、透析室をちらっと覗く程度だと、処置は針の抜き差しのみで、あとは機械が管理しているように見えることがあるからです。

そのため、穿刺しかしていないようなイメージを持つのか、「透析はすごくラクそう」「透析に転職したら、今までの経験がまるで生かせなくなる」「経験に意味がなくなるなら、もう病棟にもは戻れない」そんな勘違いをする方は多いです。

そして、透析は日常での生活にも深くかかわります。

患者さんは、週に3日、月水金または火木土に1日4~5時間、透析を受けます。その間は、患者さんをしっかり観察して、急変が起きないように管理します。

他の領域の病気についての知識はもちろんのこと、家庭においても食事や水分の摂取量の管理が重要ですから、患者さんの生活を指導するチカラも必要です。



仕事の内容を教えてください。

おもに透析中の患者さんの管理です。

具体的な内容ですが、透析機の数値や血圧の観察・シャントの状態の把握・穿刺・止血です。

透析機の数値は、血圧に注意しながらこまめに観察します。

そして、透析を始める前には必ず穿刺が行われます。

穿刺は、汚れた血液をきれいにするための出入り口をつくる作業で、血管の中と外へ行き来するルートを2カ所確保します。


機械に弱いと務まりませんか。

大丈夫です。

手動式、自動式など機械によってさまざまなですが、警報のパターンは大体決まっているので、慣れてくればこっちのものです。
しかし、一歩でも間違えれば、急変することになりかねません。慎重に覚えいってください。

メンテナンスは業者に任せるので、悩む必要はないでしょう。



主な患者さんの疾患を教えてください。

腎不全の患者さんです。



どんなスキルが身に付きますか。

観察スキルとコミュニケーションスキル、穿刺のスキルが身に付きます。

観察スキルに関しては、電解質が調整できるようになります。
正常な血液と同じ電解質の濃度に調整するため、血液中の水・電解質のバランスがわかるようになるのです。

コミュニケーションスキルに関しては、会話をすることで、患者さんのストレスを解消できるようになります。
透析には4~5時間かかりますから、意思の疎通ができると、患者さんも気分よく透析の時間を過ごせるのではないでしょうか。

穿刺のスキルに関しては、しっかりと先輩の技を盗んで、上手になりましょう。
上達すれば、やがて難しい血管に対しても穿刺ができるようになります。



大変なことをおしえてください。

観察・管理や患者さんとの関係、そして、穿刺です。

観察・管理に関しては、透析の中で最も重要な部分です。

患者さんの体調や体重の増え方によって、除水量が違ってきます。除水をしすぎるとショックを起こしてしまいますし、インシデントにつながりかねません。

そして、体重の管理が重要で、自宅での体重測定を毎日の習慣にしていき、自分で管理ができるかどうかがカギになってきます。
そのため、生活指導がとても大切なのですが、長年の生活リズムが出来上がっている人にとっては、「水分や塩分はこれだけにしてください」と指導をしても、なかなか難しいです。

患者さんとの関係に関してですが、人工透析が必要な方の中には、気難しい人がいます。病気と一生付き合わざるをえないため、ストレスが相当かかるのでしょう。

悩ましいのは、患者さんに透析室の人間関係がわかってしまう点です。穿刺の上手な人を指名したり、新人をなめたりする人も出てきます。
透析中は長い時間動けないので、「アレやって」「コレやって」と、看護師がこき使われることもあります。

穿刺に関してですが、なんといっても動脈に針を刺すので、失敗したら最悪です。中には、「二度とおまえには触られたくない」「お前みたいな新人に腕は貸せない」など、傷つく言葉を投げかける患者さんもいます。



仕事をするうえで、たいせつにすべきことは何ですか。

透析室では、積極的に行動し、学んでいく姿勢が大切です。

まず、観察や管理では、機械を操作する順番のほかにも覚えることは多いけれど、頑張って知識を身に付けます。

そして、患者さんとの関係においては、お互いに良い関係をつくるために、まずは談笑で構わないので、患者さんとコミュニケーションをしっかりとるように努めます。

少しずつお互いのことをわかっていくことで、やがて距離はなくなっていくはずです。

最後に穿刺ですが、もし失敗してしまったら、患者さんには誠意を込めて謝ります。

次回の来院の時も、「前回はすみませんでした。腫れてないですか?」と、再度の謝罪をして様子をたずね、患者さんを気遣う姿勢で話を聞きましょう。失敗の原因を日々を考え、上達するよう努めましょう。

上手になれば、ほかの透析業務への自信につながりますし、患者さんからも信頼されます。



お給料はいくらくらいもらえますか。

他の科とあまり変わらず、総合病院でもクリニックでもだいたい27万円くらいです。

しかし、透析室は、日勤のみでこの金額です。ほかの科は夜勤も含めての金額なので、お給料は良いのではないでしょうか。



休みはとれますか。

とれます。日曜日は毎週休みです。

しかし、透析は一生続けなければなりませんので、祝日は休めません。
正月でも、GWやお盆でも患者さんにとっては必要ですので、営業します。

ただ、場合によっては、緊急に必要になることがあるので、病院によっては日曜日でも、臨床技師や医師とともに出勤の時があります。



透析室の魅力を教えてください。

患者さんの顔ぶれが決まりますし、深夜帯に仕事をしなくて良いので、なれると働きやすい科ではないでしょうか。

大体は定時に終わるし、たとえば、腰痛をもっていても体力的に厳しい環境ではないので問題なく、精神的に楽ですね。

長く続けると、指導看護師や認定看護師などへの道が開かれることも、魅力の一つです。



指導看護師や認定看護師になるには、どんなことが必要ですか。

いろいろな条件がありますので、実務経験の必要な期間をカンタンに紹介します。

認定看護師になるには、実務経験5年以上で、なおかつ3年以上は透析看護の経験が必要です。

透析療法指導看護師になるには、腎不全看護領域実務経験が合計して3年以上で、看護実務経験が腎不全看護領域実務経験と合計で5年以上勤めます。

ほかにも細かい条件がありますので、一度調べてみましょう。



結婚してからも続けたいですが、ライフプランは立てやすいですか。

はい。ライフプランを立てやすい職場だといえます。

ほかの科だと、クリニック以外では夜勤がある病院もありますが、透析室では日勤のところがほとんどです。
結婚してからはもちろん、出産、育児と生活環境が変わっても、いろいろな変化に対応しやすいです。

院内保育があるところはもちろん、地域の保育園へ預けるのにも、お迎えの時間を気にすることなく勤められるでしょう。

透析室のある病院やクリニックは、全国にあるので、引っ越しをするにしても、キャリアは生きます。
そして、指導看護師や認定看護師の取得を目標にすることもできます。
未来予想図を描き、自分の今後の展開を想像できる科ではないでしょうか。