看護師の転職~人材の紹介会社に頼んでいいの?~

そもそも、人材の紹介会社って何?

人材の紹介会社とは、働く場所を探している人と、働く人を探している企業(病院、クリニックなど)を結びつける民間の会社を指します。

仕事を求めている方々には、働く場所の紹介やキャリアに関する相談など、すべてのサービスが無料で提供されます。

なぜなら、人材の紹介会社が個人にお金を負担させることを法律で禁止しているからです。



どんなステップで転職するの?

紹介会社のホームページから個人情報を登録。その後、一度事務所へ出向きます。
希望の条件を詳しく伝えたら、求人が出るまで待つだけです。

どうです?簡単でしょう。

それでは、人材の紹介会社を利用したときの応募から内定まで、5つの流れをカンタンに説明します。

1 登録
スマホ、タブレット、PCから、インターネット上で氏名、生年月日、性別、現在の職業、メールアドレスなど、個人情報を登録。
入力が面倒なら、電話でも登録できる。

2 アドバイザーと面談
まず、自分がどんな人間かをアドバイザーに知ってもらうための時間を作ろう。

事務所へ出向き、今の仕事の状況やこれまでの経歴、スキル、希望する条件などを詳しく話す。
同時に、採用までの流れの説明を受ける。
条件が合う求人情報がある場合、その場ですぐ応募ができることも。

会社によっては、電話でも受け付けてくれる!

3 仕事の情報の紹介・応募
求職者から聞いた内容をもとに、電話やメールで求人の情報がくる。
ネットで見て気になっている仕事も、問い合わせを受け付けてもらえる。

4 応募・面接
良さそうな求人の情報をもらったら、紹介会社に見学、面接の設定を依頼。
面接のとき、希望すればアドバイザーが同席してくれることも多い。

5 内定
面接、お互いの条件が合えば内定へすすむ。


うれしいことに、「4 応募・面接」の説明のとおり、希望すれば、医療機関の担当者との面接にもアドバイザーが同席してくれます。
アドバイザーは、給与や休日のことなど、求職者側から聞きにくいことを聞き出すのはもちろん、先方の求職者にたいする不安も取り除き、就職するための後押しもしてくれるのです。

まさに、心強い味方ではないでしょうか。



メリットは、とにかくラクなところ。

紹介会社を使うと、とにかくラクに転職できます。
今の仕事にまったくダメージなく転職活動ができるのです。
お金は必要ないし、情報も集めてもらえ、応募や待遇の話し合いさえも任せて問題ありません。
転職に欠かせない手続きはすべて代行してくれます。
求職者としては、重宝する方法でしょう。

また、アドバイザーはたくさんの転職者を見てきています。
アドバイザーに話を聞いてもらうことで、自分は世間からみてどのくらいのところに居るのか、客観的にとらえる良い機会です。
また、地域の病院に関しても、アドバイザーならではの情報をもっているかもしれませんから、しっかりと教えてもらいましょう。

そして、もう一つのメリットが、「非公開求人」です。

紹介会社のホームページ上で見るだけだと、条件の良い求人の情報は、一部しか公開されていません。
給料や待遇の良い医療機関や企業には、誰でも就職したいもの。
紹介会社はそれを予想して、応募者の殺到を避けるため、あえて公開しないのです。
紹介会社に登録をした人にだけ、より良い求人を見せますし、紹介もします。

実際のところ、紹介会社が持っている求人の情報の数でいくと、ハローワークや看護協会のナースバンクに比べてかなり豊かですから、選択肢がとても広がります。



人材の紹介会社は、どのように利益を出しているの?

豊かな情報の中から、求職者にもっとも合う勤め先を、医療業界に詳しいアドバイザーが紹介する。
これが、人材の紹介会社の中身です。

しかし、「あなた」にとって本当にベストなのかというと…、疑問が出てきます。

なぜって?

まず、人材の紹介会社の仕事の中身について整理してみましょう。


人材の紹介会社は、「求人を出す企業から支払われる紹介手数料」をもらうことで成り立っています。
看護師を採用したい病院としては、良い看護師が欲しいです。

人材の紹介会社は、登録している看護師の中から、病院に合いそうな看護師を選び、病院を紹介します。
看護師がOKすれば、応募の手続きをして、面接を設定。
病院と看護師を会わせて、内定となります。

採用が決まったら、医療機関が紹介会社に、紹介料としてその看護師の年間給与の3割前後を支払うという流れです。
求職者側にも旨味はあり、勤務が始まったら祝い金をもらえるところも。
もちろんお祝い金は、採用が決まった病院から出ています。



人材の紹介会社にお金を払うのは、病院。

紹介会社には、2種類のお客様がいます。
求人を出す病院と、求職している看護師です。

でも、お金を払ってくれるのは、「病院側」のみ。
そして、入職が決まったら支払われる成果報酬なので、人材の紹介会社としては、なんとしても成約の件数を多く出したいのです。
すると、どういうことが起こるか考えてみましょう。

1 報酬をもらえるように手順を組む

2 そこそこの求人から紹介する

3 そこそこの求人で納得してもらえなかった人に、最終的に「誰でも応募したがるよい求人」を紹介。

4 求職者にまんべんなく振り分け完了

5 すべての求人元から報酬をゲット!!!

と、こんな手順で、「ベストな仕事」を紹介されているのではなく、「そこそこの仕事」に振り分けられてしまうかも?

誰でもお金は欲しいです。
それが、成果報酬だと、なおさらこういった部分も出てきてしまうのは、どうしようもないことなのかもしれません。

しかしこうなってくると、提案される仕事がベストな仕事かどうかの疑問が生まれませんか?



デメリットは何があるの?

提案される仕事がベストかどうかが疑問なら、他にもデメリットがあるのではないのか?とうたがってしまいます。

では、どんなデメリットがあるのでしょうか。

1 止まらない連絡
とりあえずインターネットで登録してみたら、翌日から電話が鳴りやまない。
そんなときは、「○○の案件だけの紹介で結構です」と希望条件を伝えてみましょう。

2 紹介がない
過剰に連絡がくる例を挙げましたが、登録したのに、待てども待てども連絡がこない、ということもあります。
あたらしい紹介会社だと、会社の中に情報が十分にないため、紹介してもらえないこともありえます。
対策としては、何社か複数の会社に登録しておくと、期待が持てるのではないでしょうか。

3 担当者はいい人か?
紹介会社は成功報酬です。
担当者や会社の考え方により、希望する条件以外でも強引に話を進める会社も存在します。

もちろん、高望みばかりだと転職の成功率は低くなります。
しかし、転職の理由が満たされないならば、転職を避けるべかもしれません。

4 本当に転職していいの?
紹介会社としては、少ない労力で報酬を得た方が利益が大きいので、できるだけ一社目で決まってほしいと思っています。

そして、人材不足で困っている病院ほど報酬は高額です。
最初に紹介される病院はもちろん、2~3件目くらいまでは内部の事情に問題がないか、疑ってみてもよいかもしれません。



人材の紹介会社に頼むのは正解?不正解?

たしかに、紹介会社を使うことはラクです。

ただ、紹介会社に任せすぎると、紹介会社にとって高額な報酬がもらえる会社に紹介され、「望んでいなかった職場に転職していた」なんてことも。
なぜなら、人が定着しない職場は、紹介会社にとって、大切なクライアントですから…。
くれぐれも、担当者に任せきりにしないようにしてください。
紹介会社を利用するときは、あくまでも自分で選び、判断してください。

上手に利用すれば、希望の職場に巡り合えるのではないでしょうか。